コラム
豊島区に住むなら知っておきたい不用品回収方法
豊島区(としまく)は、東京都23区の北西部に位置しています。
区の中心である池袋は、都内でも有数の繁華街として知られていて、デパートや大型の商業施設が立ち並び、都心に集中した機能を分散させる目的で設けられた副都心エリアとして業務指定地区を受けた地区となっています。
それに相応しく、池袋駅の1日の乗降客は、新宿駅に次ぐ世界第2位。
区域には学習院大学や立教大学などの教育機関も多く、古くは文教地区とされていました。
また、お婆ちゃんの原宿として知られる巣鴨、高級住宅街として知られる目白周辺など、区内でも地域ごとに様々な表情を見せるのが、豊島区です。
今回は、そんな豊島区のごみや不用品の回収事情を見ていきましょう。
豊島区は北を荒川、南を多摩川に挟まれた武蔵野台地に位置しており、区内のほぼ全域に広く台地が分布しています。
この台地は小河川や水路などによって削られていて、区域内では大小の谷地が複雑に形成されています。
江戸時代、駒込・巣鴨の周辺は植木や園芸が盛んな地で、桜の中でもよく知られた品種であるソメイヨシノは、現在の豊島区駒込から巣鴨にかけて在った、旧染井村が発祥です。
ソメイヨシノは旧染井村で盆栽などの鉢植えや、植木などとして江戸中に運ばれて売られました。
明治期に入っても区域には田畑が広がる環境でしたが、山手線が開業し、大正期に東武鉄道が開業したことで池袋周辺にも民家が増え、関東大震災後はさらに移住者が増加しました。
東西に広い豊島区内には、JR山手線、埼京線・湘南新宿ライン、東京メトロ丸ノ内線、有楽町線、南北線、副都心線、都営地下鉄三田線、都電荒川線、東武東上線、西武池袋線と、特に池袋駅には交通の要衝に相応しく多くの鉄道路線が走っています。
豊島区内の大規模な繁華街は池袋駅周辺だけなので、そこから離れれば意外なほど静かな住宅街が広がっていて、近年では住みたい街としてもランキングしています。
では、そんな豊島区のごみ分別ルールがどうなっているのか、ご紹介しましょう。
自治体での回収
豊島区ではごみの種類を、燃やすごみ、金属・陶器・ガラスごみ、資源(びん・缶・ペットボトル類、新聞・雑誌・段ボール・古布類)、粗大ごみに分けていて、回収に出すにはそのルールに従って分別しなければなりません。
分別をきちんとしたうえで、決められた曜日に決められた集積所に出す必要があります。
※豊島区では燃やすごみ、金属・陶器・ガラスごみ(不燃ごみ)は、容器、または中身の見える透明か半透明の袋に入れて出すことが義務付けられています
燃やすごみ
- ・生ごみ(野菜の切りくずや貝殻など)
- ・少量の木の枝・草花
- ・資源に出せない紙類(紙くず、ビニールコート紙、感熱紙、カーボン紙、写真など)
- ・不用になった食用油(食用油、廃食油など)
- ・紙おむつ
- ・資源に出せない布類(ストッキングなど)
- ・プラスチック類(菓子袋、弁当などの容器、マヨネーズなどのチューブ類、発泡スチロール製の緩衝材、CD、ビデオテープ、ボトルタイプ以外のプラスチック容器など)
- ・ゴム類(ホース、長靴、ゴム手袋など)
- ・皮革類(靴、財布、かばんなど)
※ちり紙、写真、感熱紙、窓付き封筒、湿布、乾燥剤、テレフォンカード、スニーカーなど
金属・陶器・ガラスごみ(不燃ごみ)
- ・小型の金属類(かさ、フライパン、針金のハンガー、アルミホイルなど)
- ・小型の刃物類(はさみ、包丁など)
- ・小型の家電類(ドライヤー、ラジオなど)
- ・陶器・ガラス類(茶わん、コップなど)
- ・電球・蛍光灯
- ・スプレー缶、カセットボンベ類
※使い切って他のごみとは別の袋に入れ「スプレー缶」などわかるように大きく書いて出す - ・水銀を含む製品(他のごみとは別の袋に入れ、「水銀体温計」などわかるように大きく書いて出す)
資源・びん・かん・ペットボトル類
- ・びん(食品用・飲料用)
→キャップははずして「金属・陶器・ガラスごみの日」に出す - ・かん
- ・ペットボトル(食品用・飲料用)
→キャップは、はずして容器と一緒にコンテナへ出す(ラベルはそのまま) - ・トレー(食品用の発泡スチロール製の皿)
- ・プラスチック容器(シャンプー、リンス、ソース、ドレッシング、化粧品、洗剤、食用油)
資源・紙・布類
- ・新聞(折込チラシを含む)
- ・雑誌(コピー用紙・雑紙を含む)
- ・段ボール
※上記の品目は紐で十字に縛る - ・厚紙製の箱
- ・包装紙
- ・牛乳パック(ジュースなどの紙パックも含む)
※上記の品目は紐で十字に縛るか紙袋に入れる - ・古布(衣類など)
※袋に入れて「古布」と書く
粗大ごみ
※一辺の長さが30cmを超えるものは粗大ごみ扱いになる
※粗大ごみは有料で、一般ごみと一緒に集積所へは出せない
※粗大ごみの受付センターに事前に申し込む必要がある
なお、テレビ、冷蔵庫、エアコン、衣類乾燥機など、家電リサイクル法で定められた家電製品は、自治体での回収を行っていません。
問い合わせると家電リサイクルセンターを紹介されるので、手順などの案内を受けられます。
※変更されている可能性もありますから、詳細は必ず豊島区のホームページなどで確認してください。
不用品回収業者の場合
自治体に粗大ごみの回収を依頼した場合、順番待ちになることが多いようなので、希望の日にちを待つ必要があります。
週末や祝日には回収がありませんから、注意が必要です。
一方、不用品回収業者に依頼するなら、混順番待ちをする必要はありません。
希望の日にちの希望の時間帯に回収が可能ですから、引っ越しなどで急いでいる場合にもスムーズに処理ができます。
また、当然ですが、自治体の回収では粗大ごみを運んでもらえません。
1人では持ち上げられないような大型で重い不用品でも、自分で収集場所まで運び出す必要があります。
一時的に持ち上げることができたとしても、大型の家具などはそのまま持って運ぶのはかなり大変です。
部屋から出せたとしても少しの階段や段差があったなら、無事に収集場所まで運び出せるかどうかわかりません。
親しい友人や家族に手伝ってもらったとしても、それで怪我などしてしまっては元も子もありませんよね。
しかし不用品回収業者に依頼した場合、部屋からの運び出しやトラックへの積み込みは、全て業者のスタッフが行います。
ちょっと気づきにくいかもしれませんが、これが不用品回収業者に依頼した場合の大きなメリットなのです。
また、もし手元に分別が面倒な細かい不用品が大量にあった場合などにも、不用品回収業者がおすすめです。
業者になら不用品をそのまままとめて渡してしまえるので、豊島区のごみ回収に出す時のように自分で分別をする必要がなくなるからです。
有料ではありますが、不用品の運び出しができずに処分をあきらめていた場合や、忙しくて不用品の処分にまで手が回らないというような人には、不用品回収業者の利用をおすすめします。
もし処分したい大型の不用品が自分で収集場所まで運べるサイズで、1、2点程度なら、豊島区の粗大ごみ回収を利用するのが良いでしょう。
しかし、処分したいと思っている不用品が大きかったり重かったりして自分では運べない時や、不用品の整理をしている時間が無いというような場合、不用品回収業者に依頼するのがおすすめです。
ただ、不用品回収業者の中には残念なことに、悪質な業者もいます。
「どんな不用品でも無料で回収します」などというアナウンスを流しながら住宅街を軽トラックで回っている業者を見たことがあるかと思いますが、依頼して作業が済んだ後になって、「部屋からの運び出しやトラックへの積み込みは別料金になる」とか、「トラックに積んだ後、見積の2倍以上の金額を請求された」など、トラブルの相談が増えています。
不用品回収を業者に依頼する場合、特に不用品の量が多い場合には、必ず3社程度から相見積もりを取り、費用やサービス内容を比較してから選ぶようにしましょう。