コラム
品川区の不用品回収事情とは
品川区は、東京の南部に位置しています。
区域の西側は武蔵野台地の末端、東側は東京湾に面していて、東京湾に突き出た部分は昔からの埋立地と、高台と低地で地形が構成されています。
品川の名称は、いうまでもなく江戸時代に幕府によって開かれた五街道のうち、最も交通量が多い東海道の第一の宿場であった品川宿が由来です。
ここは古くは奈良時代から、都と国府を結ぶ古代の東海道の中継地として栄えてきました。
今では沿岸部の埋め立てが進み、かつては工場などが立ち並んでいた品川駅の東側も、再開発によって見違えるほど生まれ変わっています。
一方、旧東海道沿いなどには、古くからの下町情緒が残る小さな商店街も混在していて、様々な面がみられるエリアでもあります。
今回はそんな品川区の、ごみや不用品の回収事情をご紹介します。
小さなお惣菜屋さんなどが立ち並ぶ戸越銀座周辺、林試の森公園に近い不動前駅や武蔵小山駅、再開発で大きく生まれ変わった大井町駅周辺と、エリア内でも大きく雰囲気の異なる街が混在しているのが、品川区です。
品川区内を走る鉄道路線は、JR山手線、湘南新宿ライン、京浜東北線、京急本線、東急目黒線、池上線、大井町線、東京メトロ南北線、都営地下鉄三田線などと数多く、交通の利便性は抜群です。
再開発が済んで高層マンションが立ち並ぶJR沿線と、そうではない下町の雰囲気が溢れるエリア、そして埋立地には大きな公園も整備されているという、街歩きも楽しめるのが品川です。
ではそんな品川区のごみ分別ルールがどうなっているのか、みてみましょう。
自治体での回収
品川区ではごみの種類を、燃やすごみ、陶器・ガラス・金属ごみ、資源、粗大ごみに分けていて、回収に出すにはそのルールに従って分別しなければなりません。
分別をきちんとしたうえで、決められた曜日に決められた集積所に出す必要があります。
※品川区では、燃やすごみ、陶器・ガラス・金属ごみは中身が見えるごみ袋に入れて出すことが義務付けられています
※燃やすごみ、陶器・ガラス・金属ごみの1回の収集に出せる量は45ℓ袋で4袋までです
燃やすごみ
- ・汚れの落ちないプラスチック製容器包装
→菓子の外包装、マヨネーズの容器、飲料用プラスチック製容器、洗剤のボトルなど - ・その他プラスチック製品
→プラスチック製バケツ、フロッピーディスク、CD、ビデオテープ、ボールペン、歯磨き粉チューブ、歯ブラシなど - ・生ごみ
- ・食用油
- ・資源として回収できない衣類
→靴、靴下、制服、学生服、中に綿や羽毛の入っているもの(ダウンジャケット、キルティング素材のものなど) - ・古紙として回収できない紙
→レシート、写真、紙くず、ティッシュ、洗剤の箱、アルミコーティングの紙 - ・ゴム、革製品
→ゴム手袋、そのほかのゴム製品、革靴、バッグ、ランドセル、そのほかの革製品 - ・その他
→少量の木くず、草、生花等、乾燥剤、保冷剤、紙おむつ(汚物は取り除いて)、未使用の花火、マッチ(水に一晩つける)
陶器・ガラス・金属ごみ
- ・陶器・ガラス、金属類(刃物、ガラス、鏡など)
- ・カセットボンベ、スプレー缶、ライター
※他の陶器、ガラス、金属ごみとは別の袋に入れて出す - ・電球、LED
→蛍光灯は資源に出す
資源
- ・プラスチック製容器包装(プラマークがついているもの)
※汚れが落ちにくいプラスチック製容器包装やおもちゃ、文具、雑貨品などのプラスチック製品本体は燃やすごみに出す - ・ペットボトル
※キャップおよびラベルは外し、プラスチック製容器包装として出す - ・びん(飲食用)
※割れたびん、油などで汚れたびん、飲食用以外のびんは、陶器・ガラス・金属ごみの収集日に出す - ・缶(飲食用)
※一斗缶は、陶器・ガラス・金属ごみの収集日に出す - ・新聞・折り込みチラシ
→ひもで縛る - ・段ボール
→折りたたんでひもで束ねて出す - ・雑誌・書籍
→ひもで縛る - ・紙パック
→すすいで開き乾かして出す
※内側がアルミ箔のものは燃やすごみに出す - ・雑がみ(菓子箱、ティッシュ箱など)
※折りたたんで束ねて出す - ・蛍光灯
- ・水銀体温計・水銀血圧計
※デジタル体温計は、陶器・ガラス・金属ごみに出す - ・乾電池(単1~単5、角型9V)
※電池の種類によっては回収できないものがあるので、事前に品川区のホームページで確認すること
粗大ごみ
一辺がおおむね30cm以上のものが粗大ごみになる
※粗大ごみは有料で、一般ごみと一緒に集積所へは出せないので、粗大ごみの受付センターに事前に申し込む必要がある
※集積所までは自分で運搬する必要がある
なお、テレビ、冷蔵庫、エアコン、衣類乾燥機など、家電リサイクル法で定められた家電製品は、自治体での回収を行っていません。
問い合わせると家電リサイクルセンターを紹介されるので、手順などの案内を受けられます。
※変更されている可能性もありますから、詳細は必ず品川区のホームページなどで確認してください。
不用品回収業者の場合
不用品として処分したいと考えるものは、大型の家具などが多いと思います。
自治体に回収を依頼する場合は、集積所まで自力で運び出さなければなりませんが、不用品回収業者に依頼した場合は、スタッフが運び出しからトラックに積み込むまでを行います。
重い家具を、自分で収集場所まで運び出す必要はありません。
また、品川区の粗大ごみ処理は混み合っていて、申し込んでもすぐに順番が回ってこない可能性がありますが、不用品回収業者であれば、休日などでも依頼主の都合に合わせて対応します。
もし手元に細々した不用品がたくさんあって、自治体の回収に出すには分別が面倒だという場合でも、回収業者であれば、そのまままとめて引き取る形にもできます。
つまり、自治体と不用品回収業者の回収の大きな違いは、時間と手間が省けるか否かということになります。
このように、1点1点の回収費用では品川区のごみ回収に依頼する方が安価で済みますが、その分時間と手間がかかります。
しかし、不用品の処分を急いでいる時や、重いものを運べる状態ではない場合は、有料ではあるものの不用品回収業者に依頼すれば、分別の手間や収集場所へ運び出す手間が不要になります。
特に粗大ごみになるようなものが複数ある場合や、細かい不用品がたくさんある場合には、業者へ依頼するのがおすすめです。
ただ、不用品回収業者は増えていて、中には悪質な業者もいるので注意が必要です。
「どんな不用品でも無料で回収します」などというアナウンスを流しながら住宅街を軽トラックで回っている業者をがいますが、「部屋からの運び出し、トラックへの積み込みは別料金」「トラックに積んだ後、見積の2倍以上の金額を請求された」など、トラブルの報告が多く寄せられており、品川区でも注意を呼びかけているところです。
なお、不用品回収を業者に依頼する場合、特に不用品の量が多い場合には、必ず3社程度から相見積もりを取り、費用やサービス内容を比較してから選んでください。
優良な不用品回収業者であれば、きっと依頼して良かったと思うようなサービスを受けられることでしょう。