コラム
緑が多く広大な相模原市の不用品回収事情とは
相模原市は、神奈川県の北部に位置しています。市となったのは1954年で、その後は政令指定都市に移行しました。
これは戦後に誕生した市として初めてのことです。
相模原市は東西に長く広大な市域を持ち、地形は現在の相模原市の中心部が位置する東部の相模原台地と、北部の高尾山や陣馬山、南側の丹沢山地やそれに続く河岸段丘が連なる西部に分かれています。
当然のごとく人口は東部に集中していて、神奈川県に突き出すような形になっている東京都の町田市とは境川を境に隣り合い、古くから経済的にも密接な関係にあります。
JR横浜線沿線の相模原駅、橋本駅などが主な商業的中心地でしたが、小田急小田原線の相模大野駅西側や小田急相模原駅東側では、再開発による周辺整備も進んでいます。
今回はベッドタウンとして発展し、また自然が豊かで手軽にレジャーが楽しめるエリアとしての賑わいも見せる相模原市の、ごみや不用品の回収事情をご紹介しましょう。
相模原市は、いわゆるベッドタウンとして発展してきました。
市内を流れる相模川や鳩川、境川沿い周辺では旧石器時代の石器も出土していて、田名向原遺跡で発掘された約2万年前の住居状遺構は、国史跡に指定されています。
中世までは原野が広がるのみで、これといった産業もなく、寒村が点在するばかりでした。
戦国時代に入ると、甲斐と相模を結ぶ往来が多く利用されることとなり、鎌倉時代には現在の津久井湖畔に、後に後北条氏が入る津久井城(築井城とも)が築城されます。
とはいえ、原野が広がる市域の東部は地下水井が低く、境川に沿った地域にしか集落はありませんでした。
江戸時代に入ってからは幕府による新田開発が行われますが、開発は水田ではなく、畑地と、薪や炭を得るための植林が中心に行われます。
今も見られる相模原周辺に広がる雑木林は、当時の植林の名残りです。
この新田開発は明治期に入っても進められ、これによって多くの入植者を迎え、新たな村の誕生へと繋がりました。
また、新田開発とともに養蚕や製糸などの工業も発展し、相模原東部を流れ下る相模川の水運を利用した取引きが行われるようにもなり、生糸の生産地としても栄えることとなりました。
しかし、昭和に入ってからは平坦な土地が多く、また東京からも近いことから陸軍施設が
相次いで移転、開設され、農村から軍事都市として転換をはかる計画が進められました。
しかしこの計画も太平洋戦争によって中々進まず、水道や幹線道路の整備が進んだところで敗戦を迎えることとなります。
JR相模原駅北側に置かれた旧相模陸軍造兵廠は、相模総合補給廠として税日米軍に接収され、今でもそのまま使われていますが、周辺は幹線道路などの整備や区画整理が済んでいたことなどから、整然とした街並みが広がっています。
相模原市内にはJR横浜線、相模線、中央本線、京王電鉄相模原線、小田急小田原線、江ノ島線が走っており、主要な駅であるJR橋本駅、小田急小田原線相模大野駅共に、新宿駅には40分程度で移動が可能。
利便性がよく、一方では津久井湖や相模湖周辺の豊かな自然に手軽に触れ合えるため人口も増え続け、いくつかの町の編入合併を経て、2010年には政令指定都市へと移行しました。
ではそんな相模原市のごみ分別ルールがどうなっているのか、見ていきましょう。
自治体での回収
相模原市ではごみの種類を、一般ごみ、乾電池、容器包装プラ、資源、粗大ごみに分けていて、回収に出すにはそのルールに従って分別しなければなりません。
分別をきちんとしたうえで、決められた曜日に決められた集積所に出す必要があります。
一般ごみ ※透明・半透明の袋に入れて出す
- ・資源や粗大ごみを除いた台所の生ごみ、プラスチック製品、小型電気製品など
- ・せとものやガラス食器なども含む
乾電池 ※透明・半透明の袋に入れて出す
- ・マンガン、アルカリ、オキシライド乾電池、コイン電池など
→充電式電池、ボタン電池は回収対象外
容器包装プラ ※種類ごとに透明・半透明の袋に入れて出す
- ・プラマークがついているもの・PETマークがついているもの
→汚れが落ちないものは一般ごみで出す
→CD、ビデオテープ、おもちゃ、食器、洗面器、ハンガー、レジャーシート、ライター、カミソリなどは一般ごみで出す
→クリーニングの袋などは一般ごみで出す
資源 ※透明又は半透明の袋に入れて出す
- ・びん類(調味料や飲料用のびん)
→割れたびん、ガラス食器類、耐熱ガラス、乳白色のびん、農薬のびんなどは一般ごみで出す - ・缶類→スプレー缶などは使い切ってから穴を開ける
→塗料缶は使い切って中を軽くふく
→一斗缶は中をきれいにしてたたんで、ひもでしばる - ・金物類 ※中を洗って45㍑までの透明又は半透明の袋に入れ、口をしっかりしばる
→やかん、鍋、ボウルなどの台所用金物、傘の骨組み(全て金属製)、ドライバーなどの小型工具、小型の家庭用金物 - ・布類 ※濡れるとリサイクルできなくなるので雨の日は出さない
→制服、ダウンジャケットを除く綿入りのもの、汚れがあるものは一般ごみで出す - ・蛍光管・水銀体温計
→割れているものや白熱灯、電子体温計などは一般ごみで出す - ・使用済食用油 ※植物性の食用油に限る
→ラベルをはがしたペットボトル(なるべく500mℓ)に入れ、ふたを締めて袋に入れずに出す - ・紙類 ※種類別にひもでしばる
→新聞、雑誌・雑がみ、ダンボール、紙パック、紙製容器包装に分別する
→銀紙、油紙、防水加工紙、感熱発泡紙、シュレッダーにかけた紙、圧着ハガキなどは一般ごみで出す
粗大ごみ
一番長い辺が30cm以上、その他は一番長い辺が50cm以上のものは粗大ごみになる
※粗大ごみは有料で、一般ごみと一緒に集積所へは出せない
※粗大ごみの受付センターに事前に申し込む必要がある
→形態や品目については相模原市のホームページで確認すること
なお、テレビ、冷蔵庫、エアコン、衣類乾燥機など、家電リサイクル法で定められた家電製品は、自治体での回収を行っていません。
問い合わせると家電リサイクルセンターを紹介されるので、手順などの案内を受けられます。
※変更されている可能性もありますから、詳細は必ず相模原市のホームページなどで確認してください。
不用品回収業者の場合
粗大ごみの回収を相模原市に依頼した場合、収集日の目安は申込日から1週間から2週間後になります。
居住しているエリアや混雑状況で希望通りにならないこともあるので、引っ越しなどが決まっている人は、はやめに申し込みをしておいた方が無難です。
また、大型の家具の場合でも、収集場所までは自力で運び出さなければなりませんから、集合住宅でエレベーターが無いような場合には、手伝ってくれる人の手配を考えておく必要があるかもしれません。
たとえ一軒家でも、市の職員は建物内に入っての作業は行いません。
不用品の処分をする時に盲点なのがこの運び出す作業なのですが、不用品回収業者に依頼した場合には、部屋からの運び出しを含め、全て業者のスタッフが行います。
大型の不用品ばかりでなく、分別が面倒な比較的小型の不用品が数多くある場合も、回収業者なら全てまとめて渡してしまえるので、特に時間が無い方にはおすすめです。
もし処分したい不用品が1点や2点で、自力で収集場所まで運べるようなものであれば、相模原市の収集に出すのが最も安価で済みます。
しかし、粗大ごみの点数が多く、自分で収集場所まで運び出せないようなものであったり、分別しなければならない不用品が大量にある場合には、不用品回収業者への依頼がおすすめです。
なお、業者に不用品回収を依頼する場合、特に不用品の量が多い時は、必ず3社程度から相見積もりを取り、費用やサービス内容を比較してから選ぶようにしましょう。