コラム
冷蔵庫をなるべく安く処分する方法って?
冷蔵庫は単身者用の小さなものもありますが、大抵の場合は大きい上に重くて、運ぶのも大変です。
新しく買った場合は運んできてくれますが、では、処分する際はどうしたら良いのでしょう。
買い替えの場合は下取りのような形が取れる場合もありますが、自分で処分するとなれば、他の方法を考えなければなりません。
あまり頻繁に買い替えるものでは無いので、いざ処分となったら戸惑ってしまいますよね。
そこで今回は、ちょっと面倒な冷蔵庫の処分方法について、ご説明してまいりましょう。
冷蔵庫の処分には家電リサイクル法が適用される
家電リサイクル法というものをご存知でしょうか。これは、対象となった家庭用機器が廃棄される際、有用な材料やパーツなどを積極的にリサイクルして、資源の有効利用と廃棄物の減量を目的として制定された法律です。
この法律に沿って、対象の家電を使った人が正しく処分をすれば、ごみを減らせるうえ、環境負荷も軽減できることになるのです。
冷蔵庫はこの対象になる家電なので、自治体の粗大ごみでは回収してもらえません。
そして家電リサイクル法では、廃家電の引き取りにはリサイクル料金などを支払う必要があります。
リサイクル料金はメーカーごと、廃家電の収集・運搬料金などは、対応する業者ごとに異なります。
ですので、家電リサイクル法が適用される家電を、完全に無料で処分することは基本的にできないと思った方が良いでしょう。
冷蔵庫の処分方法いろいろ
新しい冷蔵庫に買い換えるなら
この場合、新しい冷蔵庫を購入する店舗に、引き取りを依頼してみてください。
大抵は回収に対応していますし、下取りのようなキャンペーンを行っている場合もあるでしょう。
また、家電リサイクル券を購入して、運搬費用を負担したうえでの対応しているケースもあるようです。
状態が良ければ買い取りサービスを利用する
購入してからあまり経っていない場合など、状態が良ければリサイクルショップなどで買い取りをしてもらえる可能性があります。
国内メーカーのものであれば、基本的には製造から5年以内の製品であれば、買い取りの対象にしているようです。
メーカーによっては中古市場でも人気があって、7年程度でも引き取ってもらえる可能性も。
ただ、傷があったり匂いがついていたりすると、それも難しくなるでしょうから、気持ちよく使ってもらえるかどうかの判断はしっかりしてください。
また、海外メーカーのものの買い取りは、製造から3年以内と考えてください。
しかし海外メーカーのものは中古市場でも人気がなく、メーカーによっては引き取り自体をしていないこともあります。
製造年は、冷蔵庫のドアの内側に貼られているシールで確認ができます。
年式や製造国と並んで、何年製かの記載もされていますから、一応の基準内であれば、リサイクルショップに問い合わせてみると良いでしょう。
ギリギリの年式でも綺麗に使われていれば、買い取りはできないものの、無料で引き取ってもらえる可能性も出てきます。
自分で処分する場合には家電リサイクル券を購入しなければなりませんから、お金にならなくても依頼してしまった方が後々が楽になります。
家電リサイクル法に則って処分をする
ではここで、具体的な処分方法について、例をあげてご説明いたしましょう。
下取りの形を取らない場合、不用品回収業者に依頼する以外だと、自分で家電リサイクル券を購入しなければなりません。
家電リサイクル券は、郵便局で購入できます。
冷蔵庫の場合、大まかに170リットル以下と171リットル以上に別れていて、メーカーによって料金が異なります。
2020年4月の時点で、国内メーカーの場合は170リットル以下だと3,740円から、171リットル以上では4.730円からとなっています。
家電量販店に有料で回収を依頼する
新しい冷蔵庫を買うのではなく、不用になった冷蔵庫の引き取りだけを依頼する際の想定です。
何も買わないのに処分だけ依頼するのは、なんとなく心苦しいような気がするかもしれませんが、そこはきちんと料金を支払うので、気にする必要はありません。
これはほとんどの家電量販店で行っているサービスですが、稀に対応していない場合もあるので、事前に問い合わせすることが必要です。
費用は、家電リサイクル券の代金プラス運搬料になります。
総じて新しい冷蔵庫を購入した場合よりは割高になりますが、そこは致し方ないでしょう。
運搬料は各店舗によって異なり、2,700円程度から7,000円くらいとかなりの幅があって、エレベーターが使えない場合に別途料金が発生することもあるなど、様々です。
自分で指定引取所まで運搬する場合よりは割高になりますが、冷蔵庫を運ぶことを考えたら、割り切って依頼してしまうのも良いでしょう。
不用品回収業者に依頼する
料金的には割高になりますが、時間などはこちらの都合に合わせてくれるので、割り切って考えれば最もスムーズに処分ができる方法です。
不用品回収業者は様々な業態をとっていて、対応する作業内容も各業者によって違いがあります。
費用も業者によって差があるので、まずは電話で問い合わせてみることがおすすめです。
また、他の不用品があれば一緒に回収を頼んでしまうなどして、効率的に利用するのも良いでしょう。
まず、冷蔵庫の回収を行っているか問い合わせて、費用や家電リサイクル券を自分で購入する必要があるのかなどを訊いてみてください。
ここで曖昧な応えになってしまう場合、その業者は避けた方が無難です。
業者から家電リサイクル券が発行されない場合、きちんと費用を払って処理を依頼したのに、指定取引所に運ばれることなく不法投棄されてしまう可能性が高くなります。
自分で指定引取所まで運搬する場合
これが費用を1番低く抑えられる方法です。
とはいえ、冷蔵庫の処分を依頼する指定引取所までは、自分で運ばなければなりません。
サイズにもよりますが、冷蔵庫を1人で部屋から出して車に運ぶのは、かなり大変です。
冷蔵庫が大きければ、普通の乗用車では積み込むこと自体が困難にだと思われますので、その場合は軽トラックなど、積み込めるサイズの車を借りなければなりません。
また、マンションやアパートなどにお住まいで部屋が2階以上の場合、エレベーターが無いような建物であれば、1人で部屋から運び出せるかは疑問です。
友人などに手伝いを頼んだり、台車を用意するなどして運搬にのぞまなければならないでしょう。
さらに、各自治体の指定引取所は数が多くはなく、近くに在るとは限りません。
この方法を取らざるを得ない場合もあるでしょうが、中々ハードルが高い作業になるようです。
無料回収をうたう業者について
要らなくなって、自分にとっては単なるごみになってしまったものを捨てるだけなのに、こんなに大変なのかと思われた方もおられるかもしれません。
しかし、ここまでお伝えしてきたように、冷蔵庫は法律で無料で処分ができなくなっているのです。
もしかしたら、冷蔵庫やエアコンなどを、どんな状態でも無料で回収しますとアナウンスを流して回っている、軽トラックの業者を思い起こされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし状態が良く、リサイクルショップに売却が可能なものならまだしも、壊れているのに回収が無料というのはおかしな話です。
ここまで一般的に考えられる冷蔵庫の処分方法をお伝えして参りましたが、いかがでしたでしょう。
購入してから間が無く、リサイクルショップに買い取ってもらえればかなりラッキーですが、基本的に冷蔵庫は無料で処分はできないことを念頭に置いて、ご自分に合った処分方法をご検討ください。