コラム
再開発で賑わう川崎市の不用品回収のこと
川崎市は、神奈川県の北東部に位置しています。
市域が東西に細長く、多摩川を挟んで東京の大田区や世田谷区と接し、東側は東京湾に面していて、西部では神奈川県の中に突き出すような形になっている町田市や稲城市、多摩市と接しています。
神奈川県内では横浜市に次ぐ第2の都市で、横浜市と同じ政令指定都市でもあります。
市の東部には平安時代に建立された川崎大師が在り、その周辺は古から門前町として栄えていて、江戸時代、徳川幕府によって東海道が開かれた際には、川崎宿が置かれました。
内陸部では中原街道の丸子の渡し、大山街道の二子の渡し、津久井街道の登戸(のぼりと)の渡しが整備され、後に宿場町が形成されて、以降は交通の要衝として、ますます賑わいをみせました。
明治期以降、市の南部は主に重工業、北部は農業が盛んな地域でしたが、今では宅地化が進んでおり、駅前にタワーマンションが立ち並ぶことで人気となった武蔵小杉は、この川崎市に位置しています。
今回は、工業地帯からの再開発が進む川崎市の、ごみや不用品の回収事情についてご紹介しましょう。
川崎市には明治期に、日本ではじめて新橋駅から横浜駅間に開業した鉄道で、川崎駅が誕生しました。
鉄道という輸送手段ができたことから、市の南部を中心に工場ができはじめ、東京都の臨海部と同じく京浜工業地帯を形成。
国内最大級の石油化学コンビナートをはじめとした多くの重工業が川崎市臨海部を占め、戦後の高度経済成長期には、国内でも有数の工業地帯として知られるようになりました。
その一方で、工場の煤煙などによる大気の汚染や水質の悪化が問題となり、川崎市には「公害」のイメージが色濃くつきまとうこととなってしまいました。
内陸部では元々、電鉄系のデベロッパーによる宅地開発によって、東京のベッドタウン化が進んでいました。
高度経済成長期を経て、内陸部の駅周辺に立ち並んでいた工場がさらに郊外へ移転するなどしたために生まれた広大な跡地に、それらのデベロッパーが駅周辺を含んだ再開発に乗り出して、複合的な商業施設などを整備します。
特にJR南武線と東急目黒線が乗り入れ、そこからはやや離れてはいるものの、JR横須賀線も利用可能な武蔵小杉駅周辺では、駅チカにタワーマンションが何棟も建設され、住みたい街のランキングに入るなどして、全国的に知られるようになりました。
川崎市の主要な駅であるJR川崎駅周辺は元々繁華街でしたが、ここでも再開発が進み、さらなる賑わいをみせています。
川崎市が政令指定都市となった当初は、川崎区、幸区、中原区、高津区、多摩区の5区でしたが、人口の増加によって高津区から宮前区を、多摩区から麻生区を分区して、現在の7区になりました。
市の内陸に行くに従って丘陵地帯となり、標高が高くなるのは、隣接する横浜市と同じです。
多くの人が集まり、再開発で生まれ変わりつつある川崎市のごみ分別ルールがどうなっているのか、見ていきましょう。
自治体での回収
川崎市ではごみの種類を、普通ごみ、資源物、小物金属、粗大ごみに分けていて、回収に出すにはそのルールに従って分別しなければなりません。
分別をきちんとしたうえで、決められた曜日に決められた集積所に出す必要があります。
普通ごみ
※ふた付きポリ容器 または透明・半透明の袋にまとめて入れて出す
- ・生ごみ
- ・小枝、板切れ(太さ10cm程度、長さ50cm未満にし、小さく束ねて1回3束程度を目安に 出す)
- ・廃食用油類
- ・プラスチック類(製品)ペットボトル、プラスチック製容器包装、粗大ごみを除く ※最 長辺が50cm未満のもの
- ・使い捨てライター
- ・花火、マッチなど ※すべて水に浸してから出す
- ・紙おむつ
- ・衣類
- ・リサイクルできない紙類
- ・新聞等
- ・コップ、茶わん、皿、板ガラス、鏡、化粧品のびん、陶器・素焼き類、白熱電球、LEDランプなど
- ・蛍光管
資源物
- ・空き缶、ペットボトル ※PETマークの表示があるもの
- ・空きびん ※キャップは外し、割れたびん、陶器、コップ、哺乳瓶、化粧品のびんは普通 ごみとして出す
- ・使用済み乾電池 ※ボタン型、充電式電池は除く
- ・ミックスペーパー ※汚れたり臭いが付いた紙は普通ごみとして出す
→新聞紙、雑誌、段ボール、牛乳パックは、資源集団回収か店頭回収に出す - ・プラスチック製容器包装 ※プラマークの表示があるもの
→CD(DVD)、ビデオテープ(ケース含む)、タッパー類、ストロー、スプーン、フォーク、歯ブラシ、PPバンド、インクカートリッジなどは、普通ごみとして出す
※資源物の排出形態は、細かく決められているので、必ずホームページなどで確認すること
小物金属
- ・調理器具類(おたま、おろしがね、魚焼き、スプーン、なべ、フライパン、ボウル、餅網、やかんなど)
- ・電気器具類(アイロン、電気かみそり、電話機、トースター、ヘアドライヤーなど)
→乾電池や電球は外す - ・その他(角ハンガー、かさ、金づち、くずいれ、時計、鳥かご、灰皿、はさみ、ハンガー、ペンチなど)
粗大ごみ
一辺の長さが金属製品で30cm以上、家具類などでは50cm以上のもの
※粗大ごみは有料で、一般ごみと一緒に集積所へは出せない
※粗大ごみの受付センターに事前に申し込む必要がある
※川崎市ではある程度のものを纏めて、「一束」「一組を一個」として出すことが可能
→形態や品目については川崎市のホームページで確認すること
なお、テレビ、冷蔵庫、エアコン、衣類乾燥機など、家電リサイクル法で定められた家電製品は、自治体での回収を行っていません。
問い合わせると家電リサイクルセンターを紹介されるので、手順などの案内を受けられます。
※変更されている可能性もありますから、詳細は必ず横浜市のホームページなどで確認してください。
不用品回収業者の場合
粗大ごみの回収を川崎市に依頼した場合、希望の日にちに受け付けられるとは限りません。
粗大ごみの収集依頼は増加傾向にあるので、順番待ちになることも珍しくはなく、引っ越しなどのスケジュールが決まっている場合は特に、はやめに予約するようにしましょう。
また、タンスなどの大型の家具の場合、収集場所までは自力で運び出さなければなりませんから、一人では運べないようなら、人手を確保する必要もあります。
一部分解したりしなければ部屋から出せないという場合は、搬出作業に時間がかかることが考えられますから、受付の日にちに間に合うよう、注意しましょう。
不用品の処分で意外と面倒なのがこの搬出作業なのですが、不用品回収業者に依頼した場合、その心配は無用です。
なぜなら、部屋からの運び出しを含め、回収業者のスタッフが作業を行うからです。
部屋からの運び出しも、トラックへの積み込みも、全て任せてしまえます。
また、大型の不用品以外の小型のものや、分類が面倒な細かい不用品が多く手元にある場合にも、不用品回収業者に依頼してしまうのがおすすめです。
不用品回収業者なら分別の必要もなく、全て任せてしまえるので、時間も手間もかけることなく、ストレスフリーで不用品の処分が可能です。
もし処分したい大型の不用品が少数で、自分で収集場所まで運べる場合、川崎市の粗大ごみ回収を利用すれば安価で済みます。
しかし、不用品の整理を自分でする時間が無い場合や、処分したい不用品が自分では運べない重さやサイズなら、不用品回収業者に依頼するのがおすすめです。
川崎市に回収依頼をする時のように、順番を待ったりする必要もなく、希望の日にちの希望の時間で作業が完了します。
ただ、「どんな不用品でも無料で回収します」などというアナウンスを流しながら住宅街を軽トラックで回っている業者への依頼は、控えるのが賢明です。
「無料といっていたのに、トラックに積み込んだあと高額な運搬料を請求された」「見積りの2倍以上の金額を請求された」など、トラブルの報告が多く寄せられていて、各自治体からも注意喚起がされています。
なお、不用品回収を業者に依頼する場合、不用品の量が多い時は、必ず3社程度から相見積もりを取り、費用やサービス内容を比較してから選ぶようにしましょう。
ここでも料金だけを見るのではなく、業者の対応などで誠実さが感じられるかどうか、総合的に判断することが大切です。