コラム
粗大ゴミ回収での自治体と業者の違い
粗大ゴミは、そう頻繁に出すものではありませんよね。
処分する際に回収を依頼しようとして思い浮かぶのは、行政サービスを行う自治体か、粗大ゴミや不用品の回収業者くらいでしょう。
回収業者は近年断捨離ブームなどから数が増えてきており、チラシのポスティングなどで
積極的な広告をしていることも多いようです。
とはいえ、実際に利用したことがあるという方はさほど多くないようで、いざ業者に依頼しようとした時に勝手がわからず、ちょっと戸惑うという声もきかれます。
そこで今回は、粗大ゴミの回収での自治体と回収業者の異なるポイントなどを、ご紹介いたします。
処分できないものの違い
粗大ゴミの回収を依頼した場合、回収可能な範囲は自治体や業者ごとに差が出て来ることがありますが、ここでは一般的な例をあげています。
自治体の場合
家電のパーツなどを効率よくリサイクルするための、家電リサイクル法というものがあります。
これが適用される廃家電の引き取りは、購入者がリサイクル料金などを支払ったうえ、回収業者に依頼しなければなりません。
エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機・乾燥機の4品目が、それに該当しており、自治体では回収対象としていません。
また、パソコンやゲーム機、扇風機などは小型家電リサイクル法による処分が義務付けられていて、家電リサイクル法の対象以外の、ほぼ全ての家電が対象となっています。
こちらの小型家電は自治体での回収も行われていますが、具体的な品目は各自治体ごとに異なり、手数料が発生する場合もありますから、ホームページなどで確認が必要です。
ただ、具体的な品目が各自治体ごとに異なったり、別途の手数料が発生する場合もありますから、ホームページなどで確認が必要です。
その他にはガソリン、灯油や塗料などといった石油類や、事業で発生したオフィス系の粗大ゴミ、自動車やバイクのバッテリー、医療系の廃棄物やPCBが含まれると考えられる廃棄物、有害性のあるものや悪臭を発するものが代表的です。
園芸用の土なども回収不可ではありますが、特別に拠点回収している自治体もあります。
粗大ゴミ回収業者の場合
粗大ゴミ回収業者の場合、引火性のあるものや有毒性のもの、医療系の廃棄物や著しい悪臭があるものなどには対応していませんが、自治体に比べると遥かに広い範囲の品目に対応しています。
4品目の家電リサイクル法の対象になるものや、小型家電リサイクル法に該当するもの、ほぼ全ての処分が可能ですが、パソコンは業者によって対象品目から外していることもあります。
また、オフィス家具やOA機器にあたるものなどの回収も行いますが、いわゆる産業廃棄物に該当する、汚泥や廃油、鉄くずなどについては業者によって取り扱える区分が異なります。
産業廃棄物に関しては法律が厳しいので、詳細は業者に確認が必要です。
処分の際の手間
自治体の場合
事前に自治体のホームページなどで、回収依頼したいものが対象になっているかの確認をし、料金を調べてから粗大ゴミ回収用のチケットを購入します。
その上で自治体の受け付け部署に、申し込みをします。
ただ、一日に回収する件数が決まっているので、必ずしも希望の日にちに利用できるとは限りません。
また、土日の収集はありませんから、余裕をもって依頼するのが無難です。
収集の日にちが決まったら、粗大ゴミを玄関先やマンションの入り口などの指定場所に、回収用のチケットなどを貼って、出しておきます。
自治体では粗大ゴミの大きさに関わらず、運び出しには対応していないので、エレベーターの無いマンションでも、回収場所までは自力での運搬が必要です。
収集作業は概ね午後3時頃までに行われますが、順番は任意なので、朝8時くらいまでに収集場所に運んでおきましょう。
その後はそのまま収集して行くので、立ち会う必要はありません。
粗大ゴミ回収業者の場合
連絡をして、回収の依頼を申し込むことは自治体と変わりませんが、希望の日にちに対応を依頼できます。
土日などにも収集を行うのが一般的で、業者で差異はあるものの、早朝や深夜の依頼が可能なこともあります。
また、事情があって急いでいる場合、依頼した時間帯にもよりますが、当日や翌日の収集も可能です。
そして、ここが一番の自治体のサービスと異なる部分なのですが、粗大ゴミ回収業者の場合、部屋や家の中からの粗大ゴミの運び出しにも対応しています。
粗大ゴミの量がさほど多く無い場合は、2名程度のスタッフで作業するようですが、短時間で収集を終えてしまうとか。
大量の粗大ゴミやその他のゴミがある場合でも、対応可能です。
対応エリア
自治体の場合
居住している市区町村の範囲内になります。
■粗大ごみ回収業者の場合
粗大ゴミ回収業者の対応エリア内です。
業者のサービス内容や規模は様々なので、詳細はホームページなどに記載されています。
なお、サービスエリア内でも収集トラックが入れないような場所であったり、階段のみで長距離移動しなければならないような場所だと、サービスを受けられない可能性もありますので、ご注意ください。
粗大ゴミを出す際の自治体と業者の違い、いかがでしたでしょうか。
さほど大きくなく、自分で運び出してしまえそうなものであれば、自治体に回収依頼するのが費用的にも優位性がありますが、重量があったり大型であったりするもの、自治体での回収を行っていないようなものなどは、回収業者に依頼するのがおすすめです。
なお、回収業者に依頼する際、粗大ゴミの量が多い場合は、必ず数社から見積もりを取って
比較・検討するようにしてください。
その見積もりの段階で、費用面などの疑問はクリアにしておくことが大切です。