コラム
不用品回収費用の相場って?
断捨離や片付けブームが続く昨今、不用品の処分には頭が痛いですよね。
また、引っ越しや実家の処分などで、大量の荷物をどうにかしなければ…という場面と対峙している方も多いことでしょう。
ネットオークションサイトや中古品のフリーマーケット用アプリが手軽に利用できる昨今では、古着などでも程度が良ければ出品可能だし、思わぬものが高額で売却できたりすることもあり得ます。
ただ、不用品の量によっては、価値がありそうなものを探し出すだけでも一苦労、といったことにもなるかもしれません。
また、不用品といえどもまだ十分使えるものも多く、全部がゴミとして処分されてしまうのはもったいなさすぎる…というような場合、不用品回収業者のことを思い出された方もいらっしゃるのではないでしょうか。
近年、断捨離などとともに遺品整理も注目を集め、不用品回収業者がクローズアップされるようになりました。
ポストなどにチラシが投函されていたり、HPを公開している業者も多くなりましたが、その業務内容は様々で、回収を依頼する各家庭側の事情もそれぞれの差異が大きく、一律の料金を算出することは難しいようです。
従って、不用品回収を依頼するにはまず見積もりからというのが一般的。
しかし、いきなり見積もり金額を提示されてもそれが妥当な金額なのか、判断ができないという声も多いのが事実です。
そこでここでは、様々な不用品回収に関しての内容や、大まかな費用をご紹介してまいりましょう。
不用品回収の内容について
不用品が出た場合にそれをどうするかは、品物の痛み具合によっても異なります。これから使う機会があれば、多少痛んでいたり年数が経っていたりしても、手元に残しておく価値はあるかもしれませんが、そうでなければゴミとして処分してしまうことを考えるでしょう。
近年はゴミの分別が厳格化されており、自治体ごとに細かいルールが決められていて、それを守らない場合は回収を拒否する自治体が多いようです。
実家の整理や売却などの場合には、大量の品の中から処分するものと必要なものに分け、さらにゴミの種類を分けるしかありません。
また、処分しようとするものが、自治体の収集サービスで回収対象になっていない、家電リサイクル法に関わる品目であれば、処分するには回収業者に依頼する必要があります。
一口に不用品の処分と言ってもその内容は大きく分けて、自治体の一般的なゴミ収集による処分、リサイクル業者などに依頼する処分、不用品回収業者に依頼して処分という3つの方法があります。
では、その内容と、メリット・デメリットを見てみましょう。
自治体の一般的なゴミ収集による処分法
最近では有料の指定ゴミ袋に入れなければならないことはありますが、自治体のゴミ回収は、基本的に無料で行われます。
メリット
・無料、あるいは格安である
自治体の行政サービスですから、一般ごみや資源ごみは無料で、粗大ゴミでも数千円程度の費用で済みます。
直接持ち込みが可能な場合、処分費用がかからないこともあるようです。
・適正な処分が行われる
不用品回収業者の中には適正な処分をしないなど、悪質な業者の問題もありますが、行政がやっていることですから、処理も適正に行われます。
デメリット
・指定場所まで運ぶ必要がある
たとえ大型のものでも部屋まで回収に来てはくれませんから、自分で回収拠点や玄関先まで運び出さねばなりません。
・各自治体によって回収されないものがある
ごみの処分などに関しては、各自治体ごとの事情によって差が生まれます。
隣の市では捨てられるのに、今住んでいる市では捨てられないというものもあるのが実情です。
・家電リサイクル法適用品には対応しない
テレビ、エアコン、冷蔵庫など、家電リサイクル法が適用される品物は、回収していないことが多くあります。
・資源有効利用促進法適用品には対応しない
複写機、パソコン、ガス・石油機器、自転車などが該当します。
・回収の曜日が限定される
粗大ゴミや資源の回収は住んでいるエリアによって曜日が限定されているので、利用者の都合に合わせてはもらえません。
リサイクル業者などに依頼する処分法
リサイクル業者は、主にリサイクル可能な中古品を、無料で回収したり買い取りを行います。
つまり、不用品の価値は査定によって決まるので、確実に買い取りが成立するわけではありません。
メリット
・買い取り可能な品があれば処分費を相殺できる
不用品の中からリサイクルできそうな家電や衣服、ブランド品や貴金属が見つかれば、買い取り費用で残りの不用品を処分する費用が相殺できる可能性も出てきます。
・回収希望の日時が指定できる
買い取り金額の査定=回収日となるので、当然日時の指定は可能です。
デメリット
・査定で金額が付かなければ処分を依頼できない可能性がある
買い取り価格がきちんと出やすいのは、主にブランド品や貴金属などです。
回収希望の品が大型の家具や家電などの場合には、多少程度が良くても希望の金額に届かない場合もあるでしょう。
買い取り価格に納得できなければ、無理に売却する必要はありませんが、その場合はまた別な業者に依頼をしなければならず、二度手間、三度手間になってしまいます。
また、結局買い取りできないとされた場合には、手元に残ってしまうということも考えておかなければなりません。
不用品回収業者に依頼する処分法
不用品回収業者はその名の通り、不用品の回収や粗大ゴミの引き受けをして、回収が済んだ部屋の清掃を請け負うなどのサービスを行っています。
業者によっては不用品の買い取りをしていることもあり、その場合には回収費用と買い取り費用の相殺ができることになります。
メリット
・大量に不用品があっても分別の必要がない
なんといっても不用品回収業者一番の特長は、分別されていないものを請け負うことです。
長年整理していなかった実家などの場合は、ただ分別するだけでも時間も手間もかかりますから、この必要が無いというのは大きなメリットです。
搬出なども業者側で行うので、依頼さえしてしまえば即日綺麗に片付いた家や部屋を目にすることができるのです。
・大型の家具などにも対応している
基本的には依頼されたものは回収するので、1人では運び出すことができないような家具などにも対応しています。
・日時の指定が可能
不用品の回収にはまず見積もりが必要ですが、その日時も回収の日程も、打ち合わせで決めることができます。
デメリット
・料金が発生する
自治体なら一般的な家庭ごみに該当するものは無料、粗大ゴミも格安で回収されますが、不用品回収業者に依頼した場合には当然費用がかかります。
分別されていない不用品を回収するのですから、そこは致し方ないところでしょう。
・悪質な業者も存在する
近年多くの業者が不用品回収事業に乗り出しており、その結果、悪質な業者に高額な請求をされてしまった、などの事例も聞かれます。
また、業者によっては取得している免許や届出などの関係で、回収ができないという品が出る場合もあります。
見積もりの際、どこまでが基本料金で、どこからがオプションになるのかなどを尋ねて、文書やメールで確認しておくことが必要になります。
不用品回収の費用相場
不用品回収業者は乱立気味で、回収費用なども業者によって様々ではありますが、ベッドやタンスなどは4,000円から10,000円程度、自転車などは1,000円から3,000円程度となっています。
先に業者によって様々だと申し上げましたが、多くの場合は不用品の量によって、基本的な料金を設定しています。
例えば、少量であればカゴ台車1台分、ワンルーム程度なら軽トラック1台分、1DK程度であれば2tトラック、3LDKくらいであれば4tトラックなど。
マンションなどであれば、部屋数に合わせた基本プランを設けていることが多いようです。
この料金も、軽トラック1台分で1万円台の業者もあれば、3万円以上に設定している業者もあるなど、料金にはかなりの開きがあるといえるでしょう。
・追加料金に気をつける
パックの基本プランに加え、品物ごとに料金設定がされていたりすることもありますから、見積もり時には割り増し料金が発生する品物の確認が必須です。
部屋からの搬出が困難なほどであったり、深夜・早朝などの時間帯には、オプション料金が発生することが多くあります。
また、作業員の人数や作業時間に上限が無いのかも、確認が必要なポイントです。
・安すぎる料金は疑うこと
いくら費用が発生するからといって、その中に売却可能なものが有るのか無いのかもはっきりしないものを全て引き受けるということは、業者側もそれなりのリスクを抱えているといえるでしょう。
リサイクルが叶わなければ、回収したものは全て廃棄物として回収業者が処分しなければなりません。
そういった事情があるはずなのに、あまりにも安い費用で回収するといった場合には、法外なオプション料を請求してくるなど、なにか裏事情があるのではないかと考えて、慎重に交渉を進めるようにしましょう。
このように、不用品買取業者に依頼する場合には、きちんと仕分けをして、整理を済ませてから査定の依頼をするのが一般的。
不用品回収業者に依頼するなら仕分けの必要はありませんが、見積もりの際にはお互いの認識の齟齬がないようにして、必ず数社から見積もりを書面やメールなどの後に残る形で取るようにしましょう。