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古刹と蕎麦とわさび田と
豊かな水に恵まれた調布市の不用品回収とは

1.古刹・深大寺を擁する東京のオアシス
調布市エリアは歴史も深い

調布市は、東京多摩地区の東部に位置しています。 市域の東側は世田谷区など23区に接していますが、市域の南端は多摩川を境に神奈川県と隣り合っています。 西隣の府中市には古に武蔵国の国府が置かれていたことから、国府を中心にして各方面に延びた街道が市域を通り、その恩恵を受けて人の行き来も盛んであったと考えられています。

ここで日本史の授業を思い起こしてほしいのですが、その昔、律令制下で実施された租税制度に、租庸調制というものがあります。 特産物を納める調 （ちょう）、都で年10日働く歳役（さいえき）に変えることもできた、布を納める庸（よう）がそれで、調布の名称は「調」として土地の特産物である「布」を納めていたことに由来しています。 調布の市域では多摩川の水に布をさらしていたという内容の万葉集の歌も残っていて、市内には「布田（ふだ）」や「染地（そめち）」といった、布に関わる地名もあることから、その歴史の深さが伺えます。

また、市域の中央やや北寄りに位置する深大寺は、733年（天平5年）に満功上人が法相宗の寺院として創建したとされ、だるま市などで有名です。 628年開基とされる浅草の浅草寺（せんそうじ）に次ぐ歴史を誇る古刹として知られる深大寺には、いつも多くの人が訪れています。

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2.湧水と流れる河川がもたらす豊かな恵みは

調布市は武蔵野台地と、はけの道として知られる国分寺崖線や府中崖線によってそこから隔てられた、多摩川流域の沖積層による低地で構成されています。 この高低差は12mほどあり、古来崖線では湧水が豊富で、古刹の深大寺も国分寺崖線の崖上に沿うように立地していて、今でも境内に複数の湧水源を持っています。 深大寺の門前には多くの蕎麦店が軒を連ね、名物の深大寺そばを供していますが、それも豊富な湧水があったればこそ。

また、深大寺の側には神代植物公園の分園である水生植物園が在り、園内は新宿からもそう遠くない東京だとは思えないような、豊かな自然の情景が広がっています。 水生植物園から少し離れた場所に在る都立農業高等学校の神代農場にはわさび田も在り、都市化によって以前より減少したといわれるものの、今でも途切れること無く綺麗な水が湧き出ていることが伺えます。 市域を北西から南東へと流れる野川では、氾濫防止などの護岸工事がなるべく自然を残す形で行われ、コンクリートで固められたような従来の河川改修後の景観ではなく、野の草が生い茂るような環境が保たれていて、憩いの場として市内外から訪れる人が多くなっています。 消費地である都心に近いうえ、豊富な水に恵まれた調布市には食品製造関連の企業も多く、甲州街道沿いに建つ体験施設のマヨテラスには、かつてキューピー本社や工場が置かれていました。

また、昭和8年（1933年）には、京王電気軌道多摩川原駅（現在の京王多摩川駅）前に、現代劇にも時代劇にも使えるロケ地が在るという理由で、日本映画株式会社が多摩川撮影所を開設しています。 次いで昭和9年には関東大震災で罹災した向島撮影所に替わる撮影所用地として、日本活動写真株式会社（日活の前身）が多摩川撮影所を買収し、日活多摩川撮影所とします。 戦後は調布町下布田（現染地2丁目）に新たに土地を取得して、当時東洋一を誇る撮影所が調布の地に完成。 昭和30年代の国内映画全盛期には大映、日活、株式会社調布映画撮影所の撮影所が市域内に在り、東洋のハリウッドと称されるほどの盛況をみせました。 現在往時の勢いは無いものの、角川大映スタジオや日活調布撮影所、東京現像所など、映像関係の企業や事業所が今でも市域南部に多く在ります。

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3.かつて調布市クリーンセンターの建つ場所に在ったのは
3市で運用していた二枚橋焼却場

調布市は現在三鷹市と一緒に衛生組合を設立し、可燃ごみなどを共同処理していますが、以前は府中市と小金井市の3市で衛生組合を構成し、3市の境になる二枚橋と呼ばれる地域で、可燃ごみの焼却場を共同運営していました。 しかし老朽化で焼却場の建て替えが必要になった際、かつて杉並区と、江東区をはじめとする区の間で起こった杉並ごみ戦争を彷彿とさせる紛争が勃発します。 小金井市議会での議決がきっかけとなって、3市の衛生組合は解散。 二枚橋焼却場の廃炉を迎えて、府中市は稲城市などで構成される多摩川衛生組合に加入し、調布市は三鷹市と共同で衛生組合の運営をはじめました。

しかしその当事者だった小金井市は、用地の取得ができないという理由で自前のごみ処理施設を持とうとせず、小金井市のごみを好意で受け入れていた周辺の市が、新任の市長の発言に反発し、一斉に小金井市のごみの受け入れを拒否するという事態にまで追い込まれそうになったのです。 一連の騒動からか、東京の多摩地域はどこもごみ処理問題にはシビアで、分別に関しては細かくなる傾向がありますが、処理施設の能力を越えてしまう事態にならないよう、何とかしてごみの減量をはかろうとする結果だともいえるでしょう。

調布市ではごみの種類を燃やせるごみ、燃やせないごみ、有害ごみ、容器包装プラスチック、古紙・古布、ビン、カン、ペットボトル、シュレッダーごみ、牛乳パック類に分けていて、回収に出すにはそのルールに従って分別しなければなりません。 また、乳児や高齢者などでおむつを使用している家庭に向けて無料で配布される、おむつ専用のごみ指定収集袋も用意されています。 ごみは分別をきちんとしたうえで、決められた曜日に決められた集積所に出す必要があります。

また、燃やせるごみは燃やせるごみ専用の調布市指定収集袋、燃やせないごみは燃やせないごみ専用の調布市指定収集袋に入れて出すことが義務付けられています。 調布市指定収集袋は有料で、市内のコンビニエンスストアやスーパーなどで購入できます。 東京23区以外の自治体ではこうした有料の指定収集袋を導入しているケースが多くありますが、調布市以外の指定有料袋や、指定有料袋以外を利用して出した場合は収集されませんから、注意が必要です。 分別ルールの他、束ね方やまとめ方なども含めて細かく出し方の指示がありますから、調布市のホームページやごみ専用の冊子などを参照して、間違えないように注意してください。
※変更されている可能性もありますから、詳しい情報は必ず調布市のホームページなどで確認してください

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4.調布市の粗大ごみ・不用品回収事情とは

調布市では家具や寝具、自転車など、品物の最大辺（最も長い1辺）が40cm以上のものを、粗大ごみとして扱っています。 また、テレビやエアコンなど、家電リサイクル法で定められた家電製品は自治体での回収を行っていませんので、その点も注意が必要です。 大きさや形状・用途が特殊なもの（畳、風呂釜、自動車・オートバイとその部品、耐火金庫、消火器、建築廃材、長さ250cm以上のもの）なども、市では収集していません。 調布市に粗大ごみの収集を依頼する場合は、事前に粗大ごみ受付センターに電話がインターネットで申し込みをします。 受付の際、粗大ごみの名称・寸法・数量を訊かれますから、電話で申し込む場合には事前に調べておきましょう。

調布市では一度に依頼できる点数は10点までという制限が設けられていますから、多数の粗大ごみがある場合には、数日に分けて申し込む必要があります。 申し込み時に処理手数料の案内があるので、特定廃棄物処理券の取扱店で必要な分の処理券を購入し、必要事項を記入して粗大ごみに貼り、排出場所に出しておくという手順になります。 収集に立ち会う必要はありませんが、特定廃棄物処理券が貼られていない、料金が不足している、申し込みと異なる品目のものが出されているなどの不備があった場合は収集されませんから、記入漏れがないかなどの確認が必要です。

なお、調布市ではクリーンセンターへの粗大ごみの直接持ち込みにも対応していますが、その場合も粗大ごみ受付センターへの事前予約が必要で、手数料は別途現金で支払います。 持ち込みができる日時は決まっていますから、申し込みの際に確認すると良いでしょう。 近年自治体の粗大ごみ回収は混み合っていて、それは調布市でも例外ではありません。 場合によっては申し込みから収集までに一ヶ月程度かかる場合がありますから、引っ越しなどの予定がある人は、はやめに申し込みをしてください。

また、市の職員は、排出場所からトラックへの運搬にしか対応しません。 部屋から排出場所までは自力で運び出す必要がありますから、もし自分の力では持ち上げられないようなものであれば、友人に手伝いを頼むなどしておく必要があります。 直接クリーンセンターに持ち込んだ場合も同様で、トラックからの荷降ろしには持ち込んだ側が対応しなければなりません。

もしそれができないなら、移動だけを業者に依頼することになりますが、それならばはじめから不用品回収業者を利用した方が、手間が省けるというものです。 近年ニーズの高まりからよく耳にするようになった不用品回収業者ですが、なぜ利用しようと考える人がそれほど増えたのでしょう。 それは不用品回収業者なら、業者側のスタッフが部屋からの運び出しに対応していることも大きいと思われます。 また、回収の日時も希望通りになるはずですし、分別が必要な細かい不用品が多数ある場合もそのまま渡して任せてしまえますから、時間が無いという人にはぴったりのサービスなのです。